(星座になった民具11)

 荷棒(にぼう)

  荷物を担い棒(荷棒)を使用して運搬した。

桑原昭二氏は、『星の和名伝説集』で、アンタレスについて、「棒をかついでいる人にみたてて名付けたものらしいです」と述べている。そして、アンタレスの右のσと左のτが少しさがっているのを、「あきんど(商売人)」が担い棒で荷をになった姿に見た和名「あきんどぼし、にないぼし」等を記録している。

星空の暮らしは、今日も営まれている。だから、動きがある。暮らしは、星空に静止画で描かれたのではない。星空で、担い棒でかついで運ぶ動きがあるのだ。

↑鹿児島県大島郡喜界町川嶺の荷棒(鹿児島県歴史資料センター黎明館所蔵)

 

担い棒で荷をになっている姿を星空に描いた

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