大事な星さんは「きたのひとつ」
三重県志摩郡阿児町安乗のおいじいさん(明治35年生まれ)の話です。
「大事な星さんはキタノヒトツ。海上で生活する者には、いちばん大事な星さんやな。漁師で船頭しとる者とか主に責任ある人は、その星がひとつ見えとるだけでほかの星がかくれとってもな、あれはキタノヒトツやと勘で見るんやな」
毎日、北極星を目標にしているうちに、星を見る勘は確かなものになっていき、他の星が見えなくても北極星はどれかわかるようになったのです。
湯村 宜和氏撮影
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