(星座になった民具8)
柄杓
柄杓星は、星空に描かれた暮らしの道具の代表的な存在だ。柄杓は、水等をくむのに使用する柄のついた容器で、もとは瓢(ひさご)を半割りにしたものを言い、瓢が使われたためひしゃくになったと言われている。柄杓は毎日の暮らしで使われるとともに、社寺へ願かけをするとき、願いが汲み取れるように真新しい柄杓を奉納する風習があった。
北極星を見つけるのに役に立つ北斗七星が毎日の暮らしで使う柄杓だ。
鹿児島県東串良町の柄杓(鹿児島県歴史資料センター黎明館所蔵) 北斗七星(湯村宜和氏撮影)