日本の星座事典

日本の星座一覧について

  「北極星の方言・伝承についての一考察」(『天界』第749号〜751号、1987年)「北斗七星の方言・伝承についての一考察」「スバルについての調査報告」(『ステラ』No.1、1991年)等で、それぞれの星名の分類や分布について考えました。本ホームページでは、それらを発展させるとともに、今までに野尻先生の『日本星名辞典』等に掲載された星名や新たに全国の調査者が記録した星名をもとに全体像の整理を試みました。

表の特記事項欄に記録者名を記入しましたが、記入漏れがあれば訂正していきたいと思いますのでご指摘いただければ幸いです。

日本の星座の誕生

星座は、単にひとりの思いつきなどによって生まれたのではありません。まず、ひとリひとりの暮らしがあって、人と人との「語り」があって、その過程で星名として確立していったことを絶対忘れてはならないと思います。

人びとは、日々の暮らしのなかで、星を見ようと思わなくても星を見ました。星だけを見るのではなく、星と海、山、森、さらには日々の暮らしと重ね合わせました。星・人・暮らしがしっかりと結びつけられていたのです。星名は、星を見て、その特徴を認識する過程、日々の暮らしと星を重ね合わす過程等において形成されました。そして、ひとりひとりが星を観察し、世代をこえ、地域をこえて、語り伝えるという過程において、星名は多様化していったのです。

<1>特徴を認識する過程において形成された星名

  <2>暮らしと星空を重ね合わせる過程において形成された星名

   (1)生活用具や景観等のイメージにもとづいて形成された星名

 (1)生活用具や景観等のイメージにもとづいて形成された星名(続編)

 (2)衣食住や生業のなかでの営みにもとづいて形成された星名

 (3)特徴の認識と複合して形成された星名

 星名が、日々繰り返される「食べる、飲む(食生活)」「身につける(衣生活)」「住む(住生活)」「遊ぶ」「祈る(信仰)」「生産する(つくる、とる)(農業・漁業・製糸および機織り・山樵・狩猟等の生業)」という営みとしっかりと結びついていった様子を表にまとめました。記録者の詳細、引用文献です。

 なお、野尻抱影先生、内田武志先生の著書に掲載されていた星名を、その後、北尾をはじめとする調査者も独自に記録したケースが多いですが、その場合は、原則として特に記録者の氏名を記入しておりません。

              

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